iOS11の脱獄状態からユーザーデータを残したまま解除できる『JB Remover』

iPhone X iOS 11.3.1のElectra Jailbreak環境で、『Cydia』や『SemiRestore11 / Rollectra』が起動できなくなり困っておりました。
そこで、ユーザーデータは残したまま脱獄関連のファイルだけを削除できる『JB Remover (Unc0ver/Electra/Th0r Jailbreak Remover)』を使って何とか元に戻すことができたので紹介します。
iOS11.3.1 iPhone Xで脱獄/入獄ができなくなった事の顛末
【悲報】iPhone X 11.3.1 Electra/unc0verで脱獄できなくなる pic.twitter.com/YinhSaTYjw
— いち☠₣ƦEEÐØM (@ichitaso) 2019年1月14日
unc0ver 2.1.1 beta2 pic.twitter.com/m1qc8aEHP8
— いち☠₣ƦEEÐØM (@ichitaso) 2019年1月14日
先にunc0ver 2.1.1正式版を実行しようと思います。 https://t.co/dHe3q6mQIRhttps://t.co/SxocUpCbrZ
— いち☠₣ƦEEÐØM (@ichitaso) 2019年1月14日
— いち☠₣ƦEEÐØM (@ichitaso) 2019年1月14日
何故この様になったかというと、要らないパッケージをCydiaで削除していた。途中までは問題なかったけど、OpenerとCephei辺りをRemoveしたときにPre-removal script errorが発生してしまい、Cydiaからパッケージをインストール・アンイストールできなくなった
— いち☠₣ƦEEÐØM (@ichitaso) 2019年1月14日
その後、SSHでapt-get autoremoveコマンドで削除できるかと思い、SSH接続しようとしたができなかった
— いち☠₣ƦEEÐØM (@ichitaso) 2019年1月14日
再起動して、再脱獄をElectraで行ったところ (2/3)で止まるように…
— いち☠₣ƦEEÐØM (@ichitaso) 2019年1月14日
もちろん、Tweakは使わないのでTweaksはオフにしている
SSHは接続できない…LocalSSHをインストールしていたので、Promptで接続を試みるもできない。New Term 2はhashbangのものだから、CepheiなどをRemoveしており起動できない
そのため、unc0verで再脱獄しようとしたが、cydiaの再インストールでエラーが発生してCydiaも白いブランクアイコンになり、完全に起動しなくなった。Sileoは起動するが、giveMeRootプロセスがクラッシュして役に立たない状況 pic.twitter.com/v6nUuKRS5o
— いち☠₣ƦEEÐØM (@ichitaso) 2019年1月14日
unc0ver 2.1.1 Release版でもcydiaの再インストールで失敗 pic.twitter.com/yGwEAAqj4r
— いち☠₣ƦEEÐØM (@ichitaso) 2019年1月14日
この辺りで脱獄を諦めてiOS 12.1.2に復元して入獄するか、Androidにでも移行しようかと考えた。
ひとまず、そのまま脱獄していない状態で1日過ごしてみたところ、普段当たり前のように出来たことが出来ない苦痛を味わい、再度もとの脱獄状態に戻すことを決意した。
JB Removerの仕様・使い方
- iOS 11.0 ~ iOS 11.4(beta3)まで対応
- Electra、Th0r、unc0verでの脱獄に対応
- ユーザーデータを残したまま、脱獄ファイルの削除・入獄が行える
- iOSのバージョンを維持する(アップデートされない)
- ipaファイルで配布されている(Cydiaからのインストールではない)
- VFSエクスプロイトを利用している
- 脱獄状態では実行できないので、事前に再起動をしておく
1.iTunesに接続し、PCへiPhoneのデータを完全にバックアップする
何か起きた場合のために、必ずバックアップをとっておく
2.Cydia Impactorからデバイスにインストール
作者は@pwned4everさん
サイトでの配布は行っておらず、Dropboxからipaファイルをダウンロードする。
Link: ElecTh0rRemover.ipa
こちらのバージョンは2019/01/07にリリースされたv5.7で、今後アップデートされる可能性があるので、上手くいかない場合は作者の方に聞いてみてください。
3.ホーム画面にJB Removerが追加されるので開く

4.真ん中のゴミ箱アイコンをタップ

上手くいくと脱獄ファイルが削除される。

5.完了後、アラートが表示されるのでReboot

このままの画面を30秒待つと自動的にRebootされる。
Exitを押すとシェア出来るようになる(再起動は必要)
I'm using Unc0ver/Electra/Th0r Jailbreak Remover Toolkit VFS version 5.7, Updated Jan 4th 7:00PM-EDT By:@pwned4ever ? for all iOS 11 devices specific, to remove the jailbreak on my iPhone10,3 on iOS 11.3.1. You can download it now @ https://t.co/LZJMgFvmxC
— いち☠₣ƦEEÐØM (@ichitaso) 2019年1月15日
VFSエクスプロイトを成功させるコツは、機内モードにする、設定→一般→言語と地域→日本語から英語に変えるなどしてRespring、すべてのAppスイッチャーのアプリを上スワイプで終了させて実行
以上で脱獄ファイルが削除され、ユーザーファイルが残ったまま脱獄が解除された。

(白いブランクアイコンはuicacheかそのうち消える)
ユーザーファイルは/var/mobile以下のディレクトリにあるファイルで、脱獄のゴミは残っている。良い言い方をすると、再脱獄で設定したデータをそのまま使える。
ただし、インストールしていたパッケージ一覧とリポジトリは保存されない。
リポジトリを復元する
1.iTunesで取ったバックアップから復元これにより、「/var/mobile/Library/Preferences/com.saurik.Cydia.plist」が復元され、入れていたリポジトリを復元することが出来る。
その他、debを自動でバックアップする「DebKeeper」などを入れていた場合、「/var/mobile/Downloads/Cydia/」ディレクトリにインストールしたdebファイルが残っているので、再インストールするときの判断ができる。
2.脱獄を行う
自分の場合、Electraで脱獄していたので、Electra1131で再脱獄をした。
無事、脱獄成功しRepositoryが復活!
とりあえず入れてたRepoは戻せた pic.twitter.com/ozhFjEfnO9
— いち☠₣ƦEEÐØM (@ichitaso) 2019年1月15日
3.OpenSSHかiFunBoxなどで「com.saurik.Cydia.plist」を取り出す
Electraの場合、デフォルトでOpenSSHがインストールされるので、SFTPクライアントなどで保存できる。iFunBoxを利用する場合、「Apple File Conduit “2" (arm64/KPPLess)」をインストールして取り出す。
4.Electraからunc0verに移行
Sileoがイマイチなのと、Cydia Substrateもベータだが「unc0ver」に採用されたことから、「unc0ver Jailbreak」に移行することにした。
やり方は単純で、再度JB Remoberで脱獄ファイルを削除→unc0verで再脱獄
※「ClassicFolders 2」をインストールしていた場合、ライセンスファイルが以下のディレクトリにシンボリックリンクとして保存されている
/var/mobile/Library/Preferences/
↓
/usr/lib/cslicenses/
「org.coolstar.classicfolders2.license」と「org.coolstar.classicfolders2.license.signed」

ライセンスの移行が出来るかは不明だが、JB Removerを実行する前にオリジナルを保存しておいた方がいい。
unc0verでの脱獄環境を整える
1.OpenSSHをインストールして「com.saurik.Cydia.plist」を取り出すplistEditorで保存しておいたものと比較しながら、Electra専用の部分以外をコピペして保存
必要な箇所の例
deb:https://cydia.ichitaso.com/:./
Distribution ./ Sections
Type deb URI
https://cydia.ichitaso.com/
2.リポジトリの復元
書き換えた「com.saurik.Cydia.plist」を「/var/mobile/Library/Preferences/」ディレクトリに上書きする。
Cydiaを終了させ、以下のコマンドで移行完了。
launchctl kickstart -k system/com.apple.cfprefsd.xpc.daemon
※再起動でも同じ効果があります。
3.パッケージをインストール
「DebKepper」で保存されていたリストから、手探りでインストールする。
※事前に移行する予定であれば、「Flame」を使ってインストール済みのパッケージをメールでリストとして送れるので、そちらを見ながら脱獄環境を再構築できます。
ClassicFolders 2以外もとの脱獄環境に戻った (*•̀ᴗ•́*)و ̑̑
— いち☠₣ƦEEÐØM (@ichitaso) 2019年1月15日
Special thanks to @pwned4ever pic.twitter.com/CT9TCq9mSY
完全に入獄したい場合
Electraの場合は「Rollectra」、unc0verの場合は「Restore RootFS」をオンにしてJailbreak→ユーザーデータ削除→JB Removerで入獄してください。もう脱獄をしないのであれば、iOS 12.1.2に復元するのがいいでしょう。ただし、脱獄時のゴミファイルが残るので、事前に手動で削除するか、新しいiPhoneとしてやり直すのをお勧めします。
という感じで、2日くらいかかって脱獄環境に戻ることが出来ました。
次回は自分が利用している脱獄環境を紹介しようかなと思います。
ディスカッション
コメント一覧
人ごとではない…
12ができそうかもしれないけど
メールの送信、電話をかけるさいの確認とか
小さいことが改善されてないから
脱獄せざるを得ないんだよな…
おつかれさまでした
おっしゃる通り、脱獄で見た目を大きく変えるより、機能を大幅にアップさせたり自分好みにカスタマイズできるのが利点ですよね。