iOS 10.3 – 10.3.3の64bit A7-A9デバイスを脱獄できる「g0blin jailbreak」


iOS 10.3からiOS 10.3.3までの64bit A7-A9デバイスを脱獄できる「g0blin jailbreak」が正式リリースされました。

実際にiPhone 5sを脱獄してみましたので、紹介いたします。

対応デバイス


  • iPhone 5s / SE / 6 / 6 Plus / 6s / 6s Plus
  • iPad Air / Air 2 / Pro (12.9) / Pro (9.7)
  • iPad mini 2 / 3 / 4
  • iPod touch 6G
iOS 10.3~10.3.3の64bit A7-A9デバイスが対象になります。

A10チップを利用しているiPhone 7 / 7 Plusは対象にはなりませんのでご注意ください。

脱獄するための準備


1.事前にiTunesなどでバックアップを取って下さい

※脱獄は危険な行為です。全て自己責任の元、自ら問題を解決できる方のみ行って下さい。

2.Cydia Impactorをダウンロード

以下のLinkより、ご自身の環境にあったものをダウンロードしてください。


3.脱獄用のアプリ(ipaファイル)をダウンロード

以下のLink先から「download g0blin RC1」をクリックしてダウンロードしてください。

※記事公開時点でのRC1では、Apple StoreのTouch IDを使用するアプリで、Touch IDが利用できない問題があります。今後、修正されるかと思います。

脱獄方法


1.脱獄するデバイスをPCと接続し、Impactorを起動

ダウンロードした「g0blin.ipa」(zipになっている場合、ipaにリネーム)をImpactorのウインドウにドラッグ&ドロップします。



2.Apple IDとパスワードを入力

Apple IDとパスワードを入力すると自動的にデバイスへアプリがインストールされます。

もしエラーが起きた場合は、[Xcode]->[Revoke Certificates]を行ってみてください。

3.アプリを認証する

そのままでは起動しないため、設定アプリ→一般→デバイス管理(またはプロファイルとデバイス管理)を開き、追加したApple IDのメールアドレスをタップ→信頼をタップしてください。

これでアプリが起動できるようになりました。

4.脱獄を行う

ホーム画面から『g0blin』アプリを起動します。



中央の「jailbreak」をタップしてそのままにしておいて下さい。

以下のような画面になると成功です



「Respring」をタップしてSpringBoardを再起動します。



Cydiaが表示され脱獄完了となります。



g0blinで脱獄した環境を使いやすくする


デフォルトでSSHが有効になります(Port:2222)

また、OTAデータをダウンロードをしないように/etc/hostsファイルに変更が加えられています。

1.Filzaをインストールして、囲んである部分を削除して保存



2.Apple File Conduit “2"をインストールする

hostsファイルを戻したことで、Apple File Conduit “2"がインストールできるようになります。iFunBoxなどのUSB接続でシステムファイルにアクセスできるようになります。

3.SCP/SFTPを有効にする

私のRepoから「DropbearSSH」をインストール

https://cydia.ichitaso.com


一度、FlipControlCenterなどからFlipswitchでDropberaSSHのアイコンをOFF/ONして下さい。

SSHのPortが22と127.0.0.1:22で切り替えられるようになります。

OFFのとき(127.0.0.1:22)はUSBでの接続でしかSSH接続できなくなります。(iFunBoxのSSH 端末など)

4.OTAのダウンロードを無効化するために「OTADisabler」をインストール

hostsファイルを変更したので、OTADisablerでOTAを無効化します。

まとめ


今回の脱獄も再起動後に「goblin」から再度「jailbreak」して復帰させるSemi-Untetherです。また、7日間で署名が切れるのでExtender: Reloadedを利用するといいでしょう。


iOS 10.3.xでA9デバイス(iPhone 6sなど)までの脱獄なので、利用できる方は限定されるかと思います。

yalu102のKPP(カーネルパッチプロテクション)Bypassを利用したものなので、CydiaやCydia substrateがそのまま使えるのでメリットにはなっています。

saurik氏がKPPLessに対応したCydia/Cydia Substrateを開発完了したら、iPhone 7(+)やiOS 11.1.2までの「LiberiOS」が生きてくるので、それまで待機という感じで、よろしくお願いします。