Windows上のVMwareにmacOS 10.15 Catalinaをインストールする方法

2019/10/08 15:38

macOS Catalina on Windows

2019/10/08、macOS 10.15 Catalinaがリリースされました。

ビルドナンバーは「19A583」でGMの「19A582a」より新しくなっています。

今回もWindows上のVMwareで起動する事ができたので紹介致します。

必要なもの / 環境


  1. インテル バーチャライゼーション・テクノロジーに対応したCPU
  2. Mac本体もしくはVMwareで作成したOS X 10.9以降の環境
    (macOS Mojave環境で行いました)


  3. VMware-workstation-15.5.0-14665864.exe.tar

    Workstationは有料ですが、付属するプレイヤーは無料です
    Workstation 15.5以降である必要があります。


    圧縮・解凍ソフト 7-Zip」などを使って展開してください。

  4. macOS Unlocker for VMware v3.0.2 mod
  5. macOS Catalinaインストール.app

VMwareをMac OSに対応させる


「VMware Workstation」をインストール後、「unlocker」にてWindowsでもmacOSを認識させるようにします。

今回使用する「unlocker」は、GitHubにあるものに修正を加えたもので、v3.0.1の時もありましたが「unlocker.exe」と「gettools.exe」をマルウェアと検知します。

実行前にセキュリティソフトを一時オフにしてください。

Link:unlocker-v302-ichitaso.zip

展開後:
unlocker->win-install.cmdを右クリックから管理者として実行

これでVMwareがMac OSに対応されます。うまくいかない場合、再度実行してみてください。

また、toolsフォルダが作成され、VMware Toolsが取得できます。

パッチを適用してVMware Toolsが取得できたらセキュリティソフトをOnにしてください。

以上で完了です。

macOS Catalinaのインストールディスクを作成


1.インストール済み「Mac OS」の仮想マシン設定の編集を開き、ハードディスク(VMDK)ファイルを追加

VMwareを立ち上げる前に、あらかじめインストール用ディスクを用意します。

ハードウェアタブ>追加>ハードディスク>SATA>仮想ディスクの新規作成>SATAディスク最大サイズを10GB以上、仮想ディスクを単一のファイルとして格納

名前を「Catalina Installer.vmdk」にしておきます。

2.macOS Mojaveを起動し追加したディスクを初期化

インストールディスクの初期化

パーティションタブ(消去)を選択
ボリュームの方式:1 パーティション
オプション:GUID パーティションマップ
名前:Installer
サイズ:10GB
フォーマット:Mac OS 拡張(ジャーナリング)

適用してフォーマットします。

3.macOS Catalina Patcherを利用して、macOS Catalina 11.5をダウンロード

Link:macOS Catalina Patcher.dmg

Mac App Storeからダウンロードすると、フルサイズのインストールイメージがダウンロードされないため「macOS Catalina Patcher」を利用します。

インストール.appの容量が違う

見ていただくとわかりますが、左がCatalina betaのインストール.appでサイズが6.48GB、右がApp Storeからダウンロードしたものでサイズが19MBしかありません。

通常のMacにクリーンインストールするときに使うブータブルなインストールメディア(USBなど)を作るときにも使えないので参考にしてください。


1)先にMac App StoreでCatalinaをダウンロードしてApple IDに紐付けしておきましょう。

macOS Catalina
価格: 無料 サイズ:4,900 MB
App Store

ダウンロードが完了したら以下のような表示になりますが、⌘+Qで閉じてください。

Catalinaダウンロード後

Applicationsフォルダに追加された「macOS Catalinaインストール.app」も削除してください。

2)macOS Catalina Patcherを起動してダウンロード

「macOS Catalina Patcher.app」を開くときは右クリックから開いてください。GateKeeperの制御でその様になっています。



「Continue」



「Download a Copy」



「Start Download」でダウンロードが始まります。




この画面になったらアプリを閉じてください。

3)Downloadsフォルダに「macOS Catalinaインストール.app」があるので、Applicationsフォルダに移動



サイズが8.1GBとなっていることを確認してください。
(バージョンアップで容量が変わります)


4.ターミナルを使ってCatalinaeのインストール用ディスクを作成

1)コマンドラインツールが必要なので、事前にインストールしてください。

2)作成した新規ディスクに下記コマンドでインストールDiskを作成

sudo /Applications/Install\ macOS\ Catalina.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/Installer /Applications/Install\ macOS\ Catalina.app --nointeraction

コマンドラインツールがインストールされていない場合、インストールするように表示されます。

もしその表示が出た場合、Disk UtilitiesでInstallerを消去してください。

macOS Catalinaのブータブルなディスクを作成

以上でインストールディスクの完成です。

macOS Catalinaのセットアップ


1)VMwareを立ち上げて「新規仮想マシンの作成」をクリック

2)「後で OSをインストール」を選択する

3)ゲスト OSを「Apple Mac OS X」の「macOS 10.15」にする



4)名前を「macOS 10.15 Catalina」にする(任意)



5)仮想ディスクを単一ファイルとして格納(容量は任意)



メモリは4GB以上に設定

6)完了後、Installerを作成したOSのハードディスクをVMwareの設定から削除

7)macOS 10.15 Catalinaを選択し「仮想マシンの編集」から「CD/DVD」の起動時に接続のチェックをオフ、「ネットワーク アダプタ」をブリッジへ選択



8)「macOS 10.15 Catalina.vmx」をメモ帳などのテキストエディタで開き、以下の項目を追加・保存

VMwareで動作させる
smc.version = "0"

キーボードの有効化
keyboard.vusb.enable = "TRUE"
keyboard.vusb.idVendor = "0x0000"
keyboard.vusb.idProduct = "0x0000"

(その他)

メモリ関連の処理
mainMem.useNamedFile = "FALSE"
MemTrimRate = "0"

ビデオメモリを増やす
svga.vramSize = 134217728

ログファイルをホストのディスクへ出力しないようにする
logging = "FALSE"

(SSDにデータがある場合)

APFSにならないようにする
sata0:1.virtualSSD = "0"

9)仮想マシン設定の編集から、既存のハードディスクとして「Catalina Installer.vmdk」を追加

10)詳細をクリックして「Catalina Installer.vmdk」が SATA 0:0になるように編集

(CD/DVDを0:3、インストールするハードディスクSATAを0:1に設定してください)

以上で完了です。

macOS Catalinaのインストール


1)「macOS 10.15 Catalina」を選択「仮想マシンの再生」をクリック

2)立ち上がったら日本語を選択し、ディスクユーティリティを開く

3)フォーマットされていないディスクを「消去」



Mac OS拡張(ジャーナリング)、GUIDパーティションマップになっていることを確認

名前を「Macintosh」にする(任意)

※APFSを選択すると起動できません

iTunesを入れたい場合、SIPを無効化しておくのもお勧めです。



4)ディスクユーティリティを閉じ「macOSインストール」を選択



5)作成した「Macintosh」を選択してインストール



あとは、何度か再起動されインストール完了となります。

インストール後の設定


1.初期設定を行う



位置情報サービスやApple ID、Appleに情報を送信するなどはオフにしておいてください。

起動後、キーボード設定アシスタントでキーボードを設定


システム環境設定から、スリープの無効化自動ログインなどの許可サウンドの設定やプライバシー設定を行ってください。また、Finderの環境設定も行ってください。


2.VMware Toolsのインストール

CD/DVD(IDE)の項目からISOイメージファイルを設定

unlocker->tools->darwin.isoを読み込ませ、VMware Toolsをインストール

再起動を求められるので、そのままクリック

その後、起動するとアラートが表示されるので「システム環境設定」の「セキュリティとプライバシー」を開き、VMwareToolsのKernel拡張を許可します。

VMware Toolsをインストール後、再起動するとディスプレイのサイズやドラッグ&ドロップなどが出来るようになります。

macOS 10.5 Catalina on Windows VMware

AMD RyzenなどのCPUで行いたい場合


vmxファイルに以下を追記
cpuid.0.eax = "0000:0000:0000:0000:0000:0000:0000:1011"
cpuid.0.ebx = "0111:0101:0110:1110:0110:0101:0100:0111"
cpuid.0.ecx = "0110:1100:0110:0101:0111:0100:0110:1110"
cpuid.0.edx = "0100:1001:0110:0101:0110:1110:0110:1001"
cpuid.1.eax = "0000:0000:0000:0001:0000:0110:0111:0001"
cpuid.1.ebx = "0000:0010:0000:0001:0000:1000:0000:0000"
cpuid.1.ecx = "1000:0010:1001:1000:0010:0010:0000:0011"
cpuid.1.edx = "0000:1111:1010:1011:1111:1011:1111:1111"
featureCompat.enable = "FALSE"

virtualHW.versionの値を変更
virtualHW.version = "10"

もし起動時にスタックする場合は、仮想マシンの設定で「Apple Mac OSX」から「Microsoft Windows」に変更することで改善することがあるようです。

「すべてのアプリケーションを許可」する方法


すべてのアプリケーションを許可

セキュリティ面で考えると危険なことですが、macOS Sierra以降で「すべてのアプリケーションを許可」を有効にするには、ターミナルから以下のコマンドでできます。

sudo spctl --master-disable

もとに戻す場合
sudo spctl --master-enable

仮想環境で普段使いしない場合はいいかと思います。

まとめ


実はベータから仮想マシンに入れてCatalinaを触っていたのですが、iPhoneなどを接続しても「Finder」上には現れませんでした。

セキュリティがますます強化されており、メインで使うのはお勧めできません。実際のMacに入れたら違うかもしれませんが…。

あくまでもテスト目的で入れてみたので、自己責任のもと参考程度で見てもらえたらと思います。

普段はMacBook ProのMojaveで主にプログラミングで使用していますが、現状のところ不便はしていないので実機はMojaveのままにしておこうと思っています。