Mac本体が無くてもWindowsだけでOS Xをインストールする方法

2014/10/21 18:22


『Windowsユーザーの方でMac OS Xを動かしてみたい!』

そのような方は結構いらっしゃるのではないでしょうか?

Macでしかできないことや、アプリなど試してみたいけど新しくMacを新調するまででもない。

将来Macを導入しようと検討中で使い勝手を知りたい。

そんな方のために、VMware(仮想マシン)を利用してMac OS X をインストールする方法をご紹介します。




mac-osx-snow-leopard-jacket

WindowsのVMwareでMac OS X 10.6 Snow Leopardを動かす方法」という記事を3年前に書いてから大分経ちました。当時は手探りで色々とコメントを貰ったりして楽しかったです。

その後Macも2台購入し、今では不要とはなりましたが、夢を見るのは面白いもので今でも記事にしています。

そこで、その当時よりも簡単にOS Xを構築する方法を会得しましたので、夢見る方向けに紹介したいと思います。

必要なもの/環境

  1. インテル バーチャライゼーション・テクノロジーに対応したCPU
  2. VMware-workstation-10.0.3-1895310.exe.tar
    7-Zip』などで解凍(実際に使用するのはPlayerのみでOK)
  3. unlock-all-v130.zip:VMware Unlocker for OS X – InsanelyMac Forum
  4. Mac OS X 10.6 Snow Leopard

「Snow Leopard」はApple Storeで2,000円ほどで購入できるので、それを利用して仮想マシンにOS X環境を構築します。

その後、現在リリースされている「macOS Mojave」や「OS X 10.8 Mountain Lion」なども実行出来てしまう訳ですね。

VMwareをMac OS Xに対応させる

「VMware Workstation」をインストール後、「unlock-all-v130」にてWindowsでもMac OS Xを認識させるようにします。

Link:unlock-all-v130.zip

展開後:
unlock-all-v130->windows->install.cmdを右クリックから管理者として実行

unlock-all-v130

以上で完了です。

前述のとおり「VMware Workstation」は有償のため使用しません。付属している「VMware Player」(個人での利用に限り無料)を使用します。

Mac OS X 10.6 Snow Leopardのインストールディスクを作成

DVDのままだと読み込みに時間が掛かり、上手くインストールできない場合があります。そのため、iso形式のDiskイメージに変換しましょう。

参考:ISO Workshop – k本的に無料ソフト・フリーソフト

名前を分かりやすく「Mac OS X 10.6.3.iso」として、isoファイルが出来たら準備完了です。

Mac OS X Snow LeopardのSetup

1)VMwareを立ち上げて「新規仮想マシンの作成」をクリック

仮想マシンの新規作成

2)「Mac OS X 10.6.3.iso」を選択する

「Mac OS X 10.6.3.iso」を選択する

3)ゲスト OSを「Apple Mac OS X」の「Mac OS X Server 10.6」にする

「Apple Mac OS X」の「Mac OS X Server 10.6」にする

64bitのWindowsの場合「Mac OS X Server 10.6 64 ビット」を選択しても構いません。確認したところ、どちらでも動きました。

4)名前をわかりやすく「Mac OS X 10.6 Snow Leopard」とする

名前を「Mac OS X 10.6 Snow Leopard」とする

(保存場所は任意)

5)仮想ディスクを単一ファイルとして格納(容量は任意)



6)「ハードウェアをカスタマイズ」をクリックして設定画面を開く



7)任意のメモリ容量・CPUコア数・サウンドカードを追加を設定

「追加」→「サウンドカード」でサウンドカードを追加

サウンドカードを追加

デフォルトのサウンドカードを追加

これでSetupを起動する準備が完了です。

Mac OS X Snow Leopardのインストール

1)「仮想マシンの再生」をクリック

「仮想マシンの再生」をクリック

画面が表示されたら、言語を設定します。

言語を設定

ディスクユーティリティでインストールするディスクをフォーマットします。

ディスクユーティリティでインストールするディスクをフォーマット


パーティションタブを選択
ボリュームの方式:1 パーティション
オプション:GUID パーティションマップ
名前:Macintosh
フォーマット:Mac OS 拡張(ジャーナリング)

2)DiskUtilityを閉じて、ガイダンスに従ってMacintosh HDへInstall

ガイダンスに従ってMacintosh HDへInstall

その前に「カスタマイズ」をクリックして、不要な言語などお好みで設定しても構いません。

不要なファイルをチェックから外す




完了すると自動的に再起動します。

インストールの完了

3)アカウントの初期設定を行います

アカウントの初期設定

ユーザ登録は空のままでもOK

ユーザ登録は空のままでもOK

4)無事起動したらひとまず完成です!

起動したらひとまず完成

インストール後の設定

1)そのままリンゴマークから「ソフトウェア・アップデート」

ソフトウェア・アップデート

2)待っている間にシステム環境設定を行いましょう

待っている間にシステム環境設定を行う

再起動後、バージョン 10.6.8になります。

バージョン 10.6.8になる

これで、App Storeが利用できるようになりました!

App Storeが利用できるように!

サインインして「OS X Yosemite」を無料でDownloadすることが出来ます。

OS X Yosemite


VMwareに最適化する

1.VMware Toolsのインストール

CD/DVD(IDE)の項目からISOイメージファイルを設定
(CDアイコンを右クリック)

ISOイメージファイルを設定(CDアイコンを右クリック)

unlock-all-v130->tools->darwin.isoを読み込ませ、VMware Toolsをインストール

VMware Toolsをインストール

VMware Toolsをインストールを開いてインストールします。

VMware Toolsをインストール後、再起動を求められるので、そのままシャットダウン

VMware Toolsをインストール後、再起動を求められるので、そのままシャットダウンします。

2.共有フォルダの追加

仮想マシンの設定→オプション→共有フォルダで追加します。

共有フォルダの追加

(Snow Leopardの場合、画面へのD&Dでファイルが転送出来ないため)

このフォルダに「Snow_VM_Files.zip」をDownloadして入れておきます。

3.キーボード配列をJISに設定する

仮想マシンを完全にシャットダウンし、vmxファイルをテキストエディタで開き以下を追記します。

vmxファイルをテキストエディタで開き以下を追記

keyboard.vusb.enable = "TRUE"
keyboard.vusb.idVendor = "0x0000"
keyboard.vusb.idProduct = "0x0000"

仮想マシンを再生すると「キーボード設定アシスタント」が表示されるので、ガイダンスに従って設定することでキー配列が正しくなります。

「キーボード設定アシスタント」が表示されるので、ガイダンスに従って設定

4.サウンドドライバのインストール

アプリケーションのUtilityにあるターミナルを起動して、以下のコマンドを実行

ln -s /Volumes/VMware\ Shared\ Folders ~/Desktop

そうすると「VMware Shared Folders」が表示されます。

開くと共有フォルダにアクセスできるので、そこから「Snow_VM_Files.zip」をデスクトップにドラッグ&ドロップします。

ダブルクリックで展開後、「EnsoniqAudioPCI.mpkg.tar.gz」も展開して「EnsoniqAudioPCI.mpkg」を開きインストール

「AppleAC97Audio with EnsoniqAudioPCI Plugin」
「EnsoniqAudioPCI Plugin」ともにチェックを入れて先に進みます。


サウンドドライバのインストール

再起動後、サウンドが有効となります。

その前に、同梱している「VMLink」というファイル(上記で実行したコマンドを実行するファイル)を書類などに入れて、システム環境設定のログイン項目に追加しておきましょう。

起動時に「VMware Shared Folders」が表示されるようにする

これで、起動時に「VMware Shared Folders」が表示されるようになります。以上でインストール作業は、すべて終了となります。お疲れさまでした!

ただし、VMwareなどの仮想マシンでは上手く動かないアプリがあります。そこで、これを利用して自作PCでHackintoshしてみるのも面白いですよ!