NonceSet143 – iOS 14に対応したshsh2ファイルの取得やgeneratorをセットするための脱獄アプリ

unc0ver v6.0.0からiOS 14.3までのiOSデバイスが脱獄できるようになりました。
前に作ったOTADisabler (App)と同じ「cicuta_virosa」エクスプロイトを利用しています。
今回は、脱獄環境でiPhone 12シリーズを含むshsh2ファイルの取得やfuturerestoreを実行するときに必要なgeneratorをセットすることができる脱獄用のアプリ「NonceSet143」を作成したので紹介します。
Contents
NonceSet143の機能
iOS 12からiOS 14までの脱獄したデバイスで利用することが出来ます。
現在の最新バージョンのiOS 14.4は「checkra1n」でA11デバイス(iPhone X)までが脱獄できますが、A12以降のデバイス(iPhone Xs以降)は、iOS 14.3までが脱獄可能となっています。
基本的な機能は「generator(nonce)」のセット、nonceの読み取り、A12以降のデバイスで利用するApNonceの読み取りです。
/ApplicationsディレクトリにあるCydia Substrate Addonsを利用しないアプリなので、セーフモードやLoad Tweaksをオフの状態でも利用することができるようになっています。
NonceSet143の使用方法
「Set Nonce:」の項目でnonceの値を変更できます。(リターンキーでセット)
値が空の場合は「0x1111111111111111」(unc0verのデフォルト)でセットされます。
ElectraやChimera、Odysseyの場合、デフォルトのnonceが「0xbd34a880be0b53f3」になっています。
いずれも0xの後に16進数の文字列が16個で合計18の文字列になります。
(誤った値をセットしようとするとエラーのアラートが表示されるようにしてます)
必要に応じて変更してください。
セルの部分を長押しするとコピーできるようになっているので、shsh2ファイルを保存するときに利用してください。
(スクショをシェアするときに隠せるようにShow/Hideボタンを付けています)
Device ModelはboardIDとも呼ばれているもので、sepやbbfwファイルの確認などに使用します。
(iOS 12の場合うまく表示されないのでSafariで開きます)
ECID/Generator/Apnonceが分かれば簡単にshsh2ファイルを保存することが出来ます。
【参考】
NonceSet143のインストール
iOS 12から14までの脱獄したデバイスであれば私のrepoから無料でインストールできます。https://cydia.ichitaso.com
unc0verでiOS 14の脱獄の場合はunc0ver v6.1.0以降でlibkrwを別途インストールする必要があります。
NonceSet143を起動したときにgenerator(nonce)の値が変わる件について
unc0verで脱獄した後にgeneratorの値を何も触らずにfuturerestoreを実行したところ、問題なく復元されました。
おそらくdimentioのバグだと思います。dimentioおよびdimentioを利用したもの(KernBypassやTSSSaver、Generator Auto Setterなど)を実行するとnonceの値が変わります。
しかし、きちんとnonceを再設定することでfuturerestoreを行うことが出来ます。
まとめ
実際にこのアプリを使用してiPhone 7PlusをfuturerestoreでiOS 14.3に復元できることを確認しています。iOS 14.4のcheckra1n脱獄環境からiOS 14.3へ復元とiOS 14.3のunc0ver脱獄から14.3へ復元して確認しました。いずれも14.3の有効なshsh2ファイルがある必要があります。
sepとbbfwファイルは現在Appleで署名されているiOS 14.4のものを使用しました。
iOS 14.5は記事執筆時点ではリリースされていませんが、ベータのものであればsepとベースバンドの互換性はあるとのことです。14.4のものではTouch IDが正常に機能することを確認しました。
futurerestoreはmarijuanARMさんのものを利用しています。
https://github.com/marijuanARM/futurerestore/releases
特別futurerestoreを実行する必要はありませんが、今後Appleの署名が切れた場合でもshsh2ファイルが有ればそのバージョンに復元できる可能性が高いため、なるべく保存しておくことをおすすめします。
ディスカッション
コメント一覧
KillBackground13(13-14)は、
iPhone12pro 14.3に対応されておりますか?
注意点としてはCydiaではPackixのアカウントを追加できないため、Zebraでデバイスを登録する必要があります。
Zebra: https://getzbra.com/
Cydiaに登録したrepoはZebraのホームからCommunity Sources→一番上のCydiaをタップして転送することが出来ます。
他にlibSparkAppListを使用しているため、https://sparkdev.me/repoを追加する必要があります。
よろしくお願いします。
Link Device → Cydia → open cydia
→ Continiue to Source
ご教示お願い致します。
Home→Stores→Packixでログインしデバイスを登録します。
Cydiaではデバイスをリンク出来ないためです。
本記事とは関係ないのですが、Youtube premium の広告を表示させないtweakってありますでしょうか?
YouTube起動時などに表示される物です。
YouTubePatcherをインストールしても表示されますか?
SE2/iOS14.3JB(unc0ver)
取得済みの14.5.1のshshを使用してfuturerestoreを実行し、iOS14.5.1にしたかったのですが、「Device ApNonce does not match APTicket nonce」と出て失敗してしまいます。
shshの取得はblobsaverで、shshを確認するとgenerator値がありませんでした。
blobsaverでSE2のApNonceを読み直してみると、shsh取得時とは違った値を返して来ました。
これはもう取得した14.5.1のshshは使えなくなってしまい、iOS14.5.1への復元は無理になってしまったという事なのでしょうか?
[HELP] Saved SHSH2 Blobs for months with an unknown generator
結論から言うと、generatorの値が空でもshsh2 blobには存在しているものなので、どのgeneratorのときに、保存したshsh2のApNonceか分かれば復元はできます。ただし、ApNonceからgeneratorの値を知る手段がないので、難しいかと思います。(generatorの値はリブートするたびに変わるため)というわけで、脱獄環境を維持したい場合、iOS 14.3のままでいることをおすすめします。
どうしてもiOS 14.5.1にしたいというのであれば、「https://verify.shsh.host/」や「https://tsssaver.1conan.com/check/」にてApNonceを調べ、NonceSet143などでそのApNonceと同じになるgeneratorの値をコツコツ調べれば可能ですが、気の遠くなる作業になります。
generatorの値さえ分かれば行けるが、それは現実的ではないという事ですね。
今まで何となくでshshの取得をしてきたツケを払った感じでショックですが、これからは正しい知識できちんと使えるようにshshの取得ができるように気を付けたいと思います。
過去のapnonceが表示されてしまいます
いつもありがとうございます。
そのため、一度保存してあげれば問題ないということです。