【Hackintosh】OSx86 WinPCにSnow Leopard10.6.8をInstallする方法

2012/09/04 15:24

Windows上のVMwareでMac OSを動作させる方法を紹介してきましたが、仮想マシン上での使用は高いスペックが要求され、完全に満足できるとは言えない一長一短なものでした。

PC/AT互換機のWindowsPCでMac OSを動かすOSx86プロジェクト、Mac OS X 10.6 Snow LeopardからIntelプロセッサ専用となり、所謂Hackintoshが一部では近しい夢となって現在に至ります。

~前置きが長いので省略します。現在では販売はされていませんが、Snow Leopardから互換性も高まり実用性・難易度的にも低いものなので10.6.8から10.8.1までの夢ものがたりを不定期で紹介していきます(夢なのでライセンス的な話はなしで)

役立つ主要なOSx86情報サイト

この3ヶ所は主に英語サイトですが、アカウント登録は必須です。
メールアドレスを入力する必要がありますが、スパムなど一通も来ていないのでご安心ください。

日本語のサイト

  • OSx86jp @ ウィキ:2ちゃんねる新・mac板にある「MacOSX86の夢を語ろう!」スレのまとめなど
    本スレのテンプレや時事情報がInsanelyMacの日本語フォーラムよりも速く豊富
  • OSx86 Project @ 私的ウィキ(blog):MacOSX86の夢を語ろう! スレの過去ログやノウハウなど
日本語なので過去ログやテンプレのリンクなど、分かりやすいので参考になるかと思います。
2ちゃんについては、質問ではなく情報交換の方がメインなので、読むだけでも楽しいですよ。

PC環境

CPU:Intel Core i7 2600K
マザーボード:ASRock P67 Pro3
グラフィックカード:NVIDIA GeForce 8800GTS
メモリ:DDR3 PC3-10600 4GBx4
ストレージ:Crucial m4 SSD 256GB(Windowsとは別で使用しています)

基本的には過去に書いた記事にSSDとHDDを足しています(タイトルが大げさです)
完全Windows 7 SSD 最適化セッティングマニュアル 永久保存版

事前準備

1.調査

Snow Leopardの場合、AMDのCPUでも起動できるようですがIntelのCPUがベストです(自分は起動できませんでした)「OSx86 Project – Wiki」での確認や自分のCPUの型式マザーボードOSx8610.6.8などのキーワードで検索してみましょう。

ハイスペックな構成で自作するのも、安く仕上げるのも自分次第で決められるので、面白いポイントですね。

2.構成

HDD/SSD単体でインストールする場合、データのバックアップが必須です。
参考:Acronis True Image WD EditionでPCデータのバックアップ

パーティションを切って空いたスペースにインストールすることも可能です。
スタートメニューで「diskmgmt.msc」と入力するとディスクの管理が立ち上がります。
右クリックからボリュームを縮小してあげると、既存のデータを残したまま空き容量を増やせます。

あると便利なフリーソフト:窓の杜 – EASEUS Partition Master

GUIでパーティションを編集できる他、USBメモリのフォーマットなど後からでも簡単にできます。

注意点:Windowsがインストールされたドライブに入れると、電源投入後はMacの方が優先的に起動します。

3.インストールディスク
MAC OS X 10.6.3 SNOW LEOPARD MAC OS X 10.6.3 SNOW LEOPARD

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またDVDでもインストールできますが、スピードが遅いのと後述するLionやMountain LionでUSBメモリを使った方法を紹介する予定なので、8GB以上のもの(出来れば2つ)あるといいでしょう。

シリコンパワー USB3.0フラッシュメモリ 8GB Marvel M01 アイシーブルー SP008GBUF3M01V1B シリコンパワー USB3.0フラッシュメモリ 8GB Marvel M01 アイシーブルー SP008GBUF3M01V1B

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Transcend SuperSpeed USB 3.0&Hi-Speed USB 2.0 USBメモリ 700シリーズ 32GB 永久保証 TS32GJF700 Transcend SuperSpeed USB 3.0&Hi-Speed USB 2.0 USBメモリ 700シリーズ 32GB 永久保証 TS32GJF700
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こちらを1つずつ購入しましたが、32GBの方はWindows用に10GB、あとは3つのパーティション。8GBのものは1パーティションで使い分けやデータの移動(MacとWinでFAT32フォーマットのみ共用できるため)で使用しています。

Snow Leopardのインストール方法

1.インストーラ

今回は色々と試して唯一成功した「iBoot」を使った方法で紹介します。

tonymacx86 Downloads」から「iBoot 3.3.0」「MultiBeast – Snow Leopard 3.10.1」「MultiBeast – Lion 4.6.1」「UpdateHelper(Sandy BridgeのCPUのみ)」をダウンロードします。

「iBoot」を解凍するとisoファイルが出てくるので「ImgBurn」などでCD-Rに焼きます。

2.Snow LeopardのDVDをUSBメモリに移す
MacでDVDドライブが付いた実機があればそちらで、無い場合はVMwareなどで作成できます。

参考:WindowsのVMwareでMac OS X 10.6 Snow Leopardを動かす方法

ディスクユーティリティにて復元

ソース:Snow LeopardのDVD 復元先:USBメモリ(復元先を消去にチェック)
3.マザーボードのDSDTを探す

「型式」 + 「DSDT.aml」で検索しましょう。今回はForumにありました。

ASRock P67 Pro3 DSDT+Patched Bios – InsanelyMac Forum

BIOSのバージョンも関係してくるので、自分の環境にあったものかチェックしてください。

4.「Mac OS X アップデート 10.6.8 v1.1」「10.6.8-update-fixer」をダウンロードOSx86 Project @ 私的ウィキ(blog) – OSアップデート」、「Dell Inspiron 1525 Snow Leopard Hackintosh/Hackbook Pro Installation Guide!」これらを参考にすると、10.6.7から10.6.8で大幅な変更が入っており、該当するkextのロールバックで回避できるとのことから、「10.6.8-update-fixer」を作成しました。
Hackintoshは総合アップデートでver.upするのが基本なので、アップデート前のディスクバックアップは忘れないように。
5.「iBoot」をディスクドライブへ、USBメモリをセットしてPCを再起動

BIOSの設定はSATAを「AHCI」、ディスクでのブートができるように設定しておく
起動後、ディスクドライブを選択しブートローダーを立ち上げ、「Mac OS X Install DVD」を選択

※起動は10.6.8まで「iBoot」から行います
6.インストーラが立ち上がるのでユーティリティ→ディスクユーティリティにてフォーマット

インストールするボリュームは「Mac OS 拡張(ジャーナリング)」を選択して消去します。
ディスクユーティリティを閉じて、ボリュームを選択しインストール完了まで待ちます(10~20分)

7.完了後、再起動となるので「iBoot」でブート

インストールしたボリュームを選択し初期設定を行います。

パーツ構成によってはカーネルパニックになったり、サウンドがノイズっぽくなります。
カーネルパニックになった場合、何度か再起動してみてください。サウンドは後でドライバを入れるのでそのままにしておきます。画面が立ち上がったら、ひとまず成功です。

8.アップデート前の下準備

ver.upやPC向けに調整する前に初期状態のイメージでバックアップを取っておきます。

「Finderの環境設定」で、デスクトップにハードディスクや外部ディスクを表示し、読み出しのみですがWindowsのNTFS形式ファイルを保存できます。上記ダウンロードしたファイルなどをデスクトップに置いておきましょう。

「option + command + T(Win + Alt + T)」で Finder ウインドウのツールバーを表示させると便利です。
また、スクリーンセーバーやスリープなど起動しないよう「システム環境設定」で設定しておきます。




起動ディスクではディスクイメージのバックアップが取れないため、一度電源をOFFしMac OS X Installディスクを立ち上げます。

ディスクユーティリティで、ソース:Snow Leopardをインストールしたボリューム、復元先:外付けHDDなど(復元先を消去のチェック)としてバックアップします。
カーネルパニックで起動しなくなったなど問題が起きた時は、逆の手順で復元させると簡単です。

参考外付ハードディスクドライブ の ベストセラー

Transcend USB3.0/2.0 2.5インチ ポータブルHDD 耐衝撃 D3シリーズ 1TB ブラック 3年保証 TS1TSJ25D3 Transcend USB3.0/2.0 2.5インチ ポータブルHDD 耐衝撃 D3シリーズ 1TB ブラック 3年保証 TS1TSJ25D3

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Mac OS X 10.6.8へのアップデート

通常はコンボアップデート→再起動しないで「MultiBeast」にてドライバなどをインストール→再起動という手順ですが、CPUがSandy Bridgeのものは手順が異なり、「MultiBeast」にてドライバなどをインストール→「UpdateHelper」を実行→再起動→コンボアップデート→再起動という手順になります。
今回はCore i7 2700Kなので、Sandy Bridgeの手順で行いました。

1.「MultiBeast – Snow Leopard 3.10.1」でドライバなどをインストール

参考画像(DSDTをインストールする場合デスクトップに置いておきます)

AudioドライバやNetworkなどは、使用しているマザーボードのパーツに合わせて選択します。

2.「UpdateHelper」をインストール

3.再起動

4.10.6.8コンボアップデート後、再起動

5.「MultiBeast – Snow Leopard 3.10.1」を再度実行

64-bit Apple Boot ScreenとSystem DefinitionsでiMac 12,2を選択(パーツ構成が近いため)

6.「MultiBeast – Lion 4.6.1」を実行

SSDのためTRIM EnablerとCore i5/i7 Overclockedを選択
(実際にOCされるかは不明)

7.「10.6.8-update-fixer」を実行
「10.6.8-update-fixer.zip」を解凍しておき、ターミナルを起動して以下のコマンドを入力
cd (10.6.8-update-fixerをドラッグ&ドロップ)
./UpdateFixer
8.ソフトウェア・アップデートを実行

再起動後、無事立ち上がりサウンドやネットワークなど正常であれば完了です!ブートローダーもインストールされているので、iBootから起動しなくてもOKになります。

また、ブート時にカーソルキーなどを押すことでマルチブートが可能です。

正常にインストールされた状態で、外付けHDDにバックアップをとっておきましょう。

スリープを有効にする

そのままでもいいですが、スリープ機能を有効にしてみます。
1)こちらの「SleepEnablerNG1.0.2.zip」をダウンロードします。
2)「SleepEnablerNG.kext」が解凍されるので、「/Extra/Extensions」ディレクトリに入れます。
3)ターミナルで以下のコマンドを入力
sudo chown -R root:wheel /Extra/Extensions/SleepEnablerNG.kext
sudo chmod -R 755 /Extra/Extensions/SleepEnablerNG.kext
4)一度再起動し、BIOSの設定でSleepをS4-S5に設定(環境により違います)

5)iBootで起動後「MultiBeast – Lion 4.6.1」を実行

Chimera v1.10.0 r1394をインストール

6)再起動後、ドライバなど問題があれば「MultiBeast – Snow Leopard 3.10.1」を実行
以上でスリープが有効になりましたが、環境によっては機能しない・カーネルパニックとなる可能性もあるので参考まで。

動画でのチュートリアル

という訳で、なかなか手間とリスクを負いますが、成功した時の達成感は嬉しいものです。

次回は、Lionの夢でお会いしましょう。